2012年10月31日水曜日

戯言







iPhoneネタ。
カメラアプリ。

今迄主にはCamera+を使ってきた。
他にも優秀なカメラアプリは多々あるが、自分のフィーリングにマッチしたのがCamera+だった。
しかし多くのカメラアプリがそうであるように、基本iPhoneのカメラアプリの延長、あるいは機能拡張版でしかない。
だから不満もなければ喜びもない。

主張もしないが痒いトコロに手が届けば良い。
写歴が30年を越え、時には生業の一部であった時期もあるので、道具とはそういうものだと思う一方で、専業でないiPhoneには何か別の側面があっても良いのではないかと常々思っていた。
そう思いカメラアプリジプシーとなった時期もあるが、中には面白いと思えたものもあったものの、動作が緩慢だったり、装飾過剰で使いづらかったり、即応性に欠けるといったモノが大半だった。
結果、いわゆる神アプリに辿り着くコトになる。

自分は現在はデジタルスカルプチュアの世界を主戦場としているが、デザイナーの端くれとして思うコトは、デザインとは機能であり、機能を体現するモノがデザインであると考えている。
iPhoneがiPhone足り得るのも、このコトが体現それているからだ。
人間工学やらなにやら大層なコトをお題目に上げているモノでも、このコトを体現しているモノ、アプリは余り多くない。
もちろん、多くにおいてここまで大仰なコトを求めている訳ではないのだが、ようやく自分のフィーリングに近いカメラアプリを先日発見したというお話である。

そのカメラアプリはBluxCameraという。
インターフェイスはHUD的な、半透過風の、近未来というか今っポイ見せ方をしている。
特筆すべきは、個々に多少過剰なエフェクトがかかったりしているが、様々な機能をフル表示してももたつくコトがない点である。
カメラアプリには脊髄反射に似た反応速度が必要だと思っている身上としては、このコトは非常に重要だ。
また、不必要な機能を個々に表示非表示出来る点もお仕着せ感が無くて良い。
シンプルさは飽きがこない必須条である。
そのため、大元の操作は上下左右端をスワイプすることでメニューを引きずり出して行うコトになる。
コレはスマホらしくて非常に良いと思う。

機能の中でお気に入りなのは画面にヒストグラムを表示出来るコトだ。
フォトグラフあるいはグラフィクスの世界に足を踏み入れていなければ、興味あるいは意識の範疇外だろうが、画面に占める明暗をグラフで確認できるというのは非常に大きい。
最も、広義でのライティングをしないのならあまり意味はないのだが、このアプリの良いトコロは、ブライトネスやコントラストをコントロールしつつ撮影出来る点にあるだろう。
iPhoneのカメラでそこまで腰を据えて撮影するコトは稀とはいえ、2本指タップによるAEロックと合わせると、かなり柔軟な撮影が行える。
コレは非常に良い。

また、流行りのエフェクト系の撮影も行える。
個人的には此の手の絵作りは後処理で行えば良いと思っているが、ブラーにまでリアルタイムにエフェクトがかかっているのは興味深い。
ただ、エフェクトのかかった写真だけでなく、エフェクトのかかっていないオリジナル画像を同時に保存するオプションを選ぶと、撮影後にセーブ中と表示され、次の撮影迄にタイムラグが生じてしまう。
ある意味致し方ない部分ではあるが、連写への対応は兎も角、それでもバックグラウンドで処理出来なかっただろうかと思わずにはいられない。
iPhoneのハード的な制約はあるだろうが、このカメラで感じる残念な点である。
残念な点と言えば、インターフェイスが完全に縦位置に追従しないのは要改善だろう。

それは兎も角も、かなり面白いカメラアプリである。
それでも結局はデフォルトのカメラアプリに戻るのかもしれないが、当面はメインアプリになりそうな予感がしている。
瀬菜、迷惑かけるけど、ヨロシクな。^^